前歯のセラミック治療とは

セラミック治療は、セラミックの素材を使った詰め物や被せ物のことを指します。被せ物は歯の形と色を同時に変えることができるため、矯正治療として利用する場合も少なくありません。天然歯のような透明感のある白い歯に仕上がります。機能性と安全面を兼ね備えているため、治療満足度は高いといえるでしょう。

前歯や下顎の奥歯など、人目につきやすい部位にセラミック治療はおすすめです。とくに前歯は歯並びの小さなズレやすき間が気になりやすく、見た目を変えるためにセラミック治療を選ぶ方は多くいらっしゃいます。矯正治療よりも費用をおさえることができ、治療期間が長引く心配もありません。1〜2週間程度で理想の見た目に仕上がります。

 

こんなお悩みはありませんか？

セラミック治療のメリット

綺麗な見た目

セラミック治療の中でもオールセラミックは、天然歯のような透明感のある白さに仕上がり、かつ表面に傷や汚れがつきにくいため美しい状態を長く維持できます。歯科医師が一見本物の歯と見間違えてしまうことも珍しくありません。

コンポジットレジン（保険が適用される白いプラスチック系の素材）のように変色するリスクがなく、銀歯のように根元や歯ぐきが黒ずむ心配もありません。

 

金属アレルギーのリスクが少ない

オールセラミックは金属を含まないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。メタルボンドとよばれる素材は、銀歯の上にセラミックを盛って白くみせるタイプの被せ物であるため、金属アレルギーの方は使用できません。

安心して治療を開始できるよう、金属アレルギーの方はかならず事前にお知らせください。

 

虫歯になりにくい

虫歯は虫歯菌が出す酸によってエナメル質が溶かされる疾患です。セラミックの表面は酸に溶けることがないため、虫歯の心配はありません。しかし、歯の根元部分には被せ物と天然歯の境目が存在し、そこには汚れがたまりやすくなっているため、意識して磨く必要があります。

丁寧なお手入れを続けていれば、経年劣化がおこりやすい銀歯にくらべて虫歯のリスクは低いといえるでしょう。

 

歯とセラミックの科学的な結合

セラミック治療では、レジンセメントとよばれる化学的に結合するタイプの接着剤を使用します。一体化しているため歯と人工物の間にすき間ができにくく、細菌の侵入もおこりにくい傾向にあります。二次カリエス（治療した歯が再び虫歯になること）の予防に適しています。

 

セラミック治療のデメリット・注意点

割れることがある

セラミックは陶器と同じ素材であるため瞬発的な力には弱く、氷や飴玉など硬すぎるものを噛む癖があると欠ける可能性があります。欠けた部分を同じ素材で修復することはできず、作り直しとなるため注意しなければいけません。

強い力がかかりやすい奥歯にはセラミックではなく、人工ダイヤモンドといわれるほど高度の高いジルコニアがおすすめです。

天然歯を削る

セラミック治療を利用した矯正治療をおこなう場合は、歯の傾斜を合わせたり、被せ物を割れにくくしたりするために、ある程度歯を削る必要があります。健康な歯であっても対象になり、削る量が多いと神経の処置もしなければいけません。

歯の寿命を短くする行為であることを理解して、定期メインテナンスは忘れずに受けるようにしましょう。

 

よくある質問

Q.被せ物をしている歯の根元が黒ずんでいます。虫歯ですか？

A.金属を含む被せ物の場合は、歯ぐきが下がることで徐々に根元の金属が見えてくる可能性があります。数年をかけて金属が唾液によって少しずつ溶け出し、歯の根元や歯ぐきが黒ずむケースも少なくありません。
プラスチックの素材であれば変色も考えられますが、素材の種類にかかわらず虫歯である可能性もゼロではないため、まずは一度ご相談ください。

Q.前歯のすきっ歯を治すにはどの治療法が適切ですか？

A.適切な治療法は、お口の状態や患者様のご要望によって異なります。
たとえば歯を削りたくない方には矯正治療を、削っても良いからできるだけ早く仕上げたいという方にはセラミック治療をご提案いたします。
全体的な被せ物ではなく歯の表面にセラミックのシェルを貼り付けるラミネートベニアという治療法もありますが、それも歯の表面を薄く削る必要があり、すき間が大きすぎると対象外になってしまいます。また、ダイレクトボンディングという治療法であれば治療期間は短いですがプラスチックの素材を使用するため、耐久性はセラミックにくらべると劣ります。
当院では、セラミックと矯正治療、ダイレクトボンディングの3種類のいずれかで対応可能ですので、気になる方は一度ご相談ください。

 

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